Aではない君と

 

学生時代一冊も本を読めなかった私。20歳で読書に目覚め、現在30代中。

小学校の宿題の読書感想文は一文字も書けなかった私が、

30台半ばにして、読書感想文に挑戦。

もちろん、詳しくは書けないので、

感想文にはならないかもしれないが・・・紹介文止まりか。

 

 

Aではない君と   薬丸岳 著

久々に、一日で読んだ本。

こういう本に出会うと、睡眠よりも読みたい気持ちが勝ってしまう。

何をしていても、他に用事があっても、

なんとかして、時間をつくって、早く読みたい気持ちを抑えられない。

 

こんな本に出会えると、シアワセを感じる。

 

 

【中学生の我が子が、

死体遺棄容疑で捕まった。

【警察にも弁護士にも 何も語らない。

【そのとき親は、どうすればいいのだろう。       

                           Aではない君と 本帯より

 

衝撃的な、文章でした。

そして、これは、遠い話のようであり、ものすごく身近な話でもある感じがした。

 

自分が、この立場であったならば・・・・

自分はどう対応するのだろう。

自分の息子に、なにができるのだろう。

いや、なにかすることが正しいのか。

なにもすることができないのか。

いったい、息子は何を考えているのか。

まったく読み取ることができない状態。

 

なぜ息子は、このような事件を起こしたのか。

本当のことなのか。間違いかもしれない。

しかし、

逮捕されたという、突きつけられる事実。

 

育て方に問題があったとはやし立てる、世論。

自分の社会的な地位はどうなる。

家族、親、親戚、友人、会社の同僚。

 

考えたくないことまで、考え

それでも一日一日は過ぎていく。

 

親の自分がやらなければいけないことは、何なのか。

迫る時間と、途方もない時間。

 

息子の心を開くため、

ただそのことだけに、集中させた言葉の数々、ストーリー。

 

息子の何を信じ、何を分かち合うのか。

 

あくまでも、加害者であることストーリーは、

重い問題提起を発している本であることは、間違いない。

 

 

読み終わった後でも、

もし、自分がこの立場であったならば・・・・

と、答えのない問題をずっと考えさせられる、

 

そんな、一冊でした。